
ここ10年、関西の私立大学では早期に意欲的な学生の確保の手段としてこの形式の入試が増えてきました。約半数がこの制度で入学しています。北白川にある京都造形芸術大学ではAOコミュニケーション入学で全入学者の6割の学生を取ります。
入試の内容は、ワークショップやプレゼンテーションを通じて、実技と人間性などを多面的に審査され志望した専攻分野の適性を判断されるというものです。大学とのお見合いのようなものと考えてください。ほとんど、夏、秋には入学が決まることからのんびりと入学準備が出来、とても人気があります。
入試を受け出願可となれば、大学から事前課題が出されます。その課題を提出・スクーリングを受けることで合格になります。
この制度の良い面もたくさんあるのですが、いくつかの問題も生じています。美術系大学受験といえば、少なくとも一年から二年間は厳しいデッサン、専攻に合わせた基礎学習を積み重ね受験し、作品と学科の得点で合否の判断がくだされるのが常識です。例外もありますが多くの場合、入学時点で技量面での差があり、卒業時点でも一般的な学生と隔たりが埋まらずに就職や作家活動に影響が出ています。
残念ながらこの入試制度や関西私学に不信感を感じ、せっかく出願可となるも他の芸術大学を目指し辞退するケースや、事前課題を未提出で一度出願可になるも取り消され不合格になるケースも報告されています。
大学とのお見合い、と言われるくらいですから大学について良く知ることが大事です。大学受験の際には自分のことを知ってもらうのも大事ですが、自分が大学の事を知るというのも大事な事ですね。オープンキャンパスに行ってみました、という人も多いでしょう。ですがあなたが生涯ともにしていく学歴となる大学です。私立大学の宣伝係の情報ばかりでなく、例えば平日に大学を見学して普段の大学の様子を見てみたり、画塾や学校の先生や先輩方に話を聞いてみる、卒業生の活躍などをインターネットで調べる、美術系大学の卒業生に話を聞いてみるというのも見聞を広めるきっかけになります。幅広い視点で情報をあつめてみましょう。
大学によってはA0入試での合格者比率が実技試験合格者比率より高くなっている場合もあります。受験しておいた方がいいかなぁと不安に思うのも当然です。 専願でその大学を考えている人には合格のチャンスとして捉えられますが、まだ分野も大学も第一志望は決まっていないけど受かってから考えてみようかな…という場合は少しだけ注意してください。AO・コミュニケーション入学は、出願可が出て出願した場合は専願扱いになります。すべりどめに押さえておこう、という場合は併願可能な推薦入試や一般入試での受験をお勧めします。また、入学辞退を申し出る場合、入学金と授業料は返還されない大学もありますので注意してください。
アトリエ京都ではこういった現状をふまえ、AOコミュニケーション入学クラスを立ち上げました。
一過性の制度に流されない普遍的な本物の実力を身につけ大学に送り出すことが私たちの使命です。
ですから入試の特訓から出願可を勝ち取り事前課題サポートはもちろん、デッサンや色彩など基礎全般、責任を持って指導します。
アトリエ京都をやがて巣立っていくみなさんの夢の成就がわたしたち指導者の最大の喜びだからです。